常磐津 文字兵衛

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常磐津節とは

 常磐津節(ときわずぶし)は1747年(延享四年)に江戸で成立した三味線音楽である。
 江戸幕府から名指しで弾圧された豊後節(ぶんごぶし)の衣鉢を継ぎ、歌舞伎と共に発展して現在に至っている。
 写実性に富んだ浄瑠璃(声のパート)と明確なリズムにより、歌舞伎舞踊の音楽として無くてはならない存在である。
 現在の歌舞伎公演においても、長唄、義太夫節、清元節と共に、多くの常磐津節出演の演目が存在している。
 一方、舞踊から離れた単独の音楽としても、多彩なセリフ、三味線の幅広い表現など楽しみ方の多い音楽であると言える。

五世

常磐津 文字兵衛

 約150年以上続く名跡の五代目継承者。
 幼時より父四世常磐津文字兵衛の薫陶を受け、平成8年五世常磐津文字兵衛を襲名。
 現在までに、多くの歌舞伎公演、演奏会に出演すると共に、作曲家としても、多ジャンルの作品を手がけている。
 また、世界各地で多くの実演を交えた講演活動を行っている。
 平成20年度文化庁文化交流使、第66回日本藝術院賞、平成26年紫綬褒章。重要無形文化財(総合認定)保持者。

講演・演奏について

 国内外で多くの講演、特に常磐津三味線弾き語り実演付きの講演を多く行っています。
 講演にあたっては、専門の常磐津節に関することと共に日本音楽全体を俯瞰する内容に好評を頂いています。
 演奏については歌舞伎公演の出演を始め、古典形式の演奏、自作品を含めた現代曲を交えた演奏など幅広い演奏活動を行っています。
 平成20年には日本文化を講演、演奏を通じて海外で紹介する「平成20年度文化庁文化交流使」に指名されました。
 また、古典の演奏に関しては,常磐津節保存会会員として重要無形文化財(総合認定)保持者に指定されています。

作曲活動について

 三味線音楽形式、現代作品、テレビコマーシャルなど多くのジャンルの作曲を手がけています。
 三味線音楽形式の作品は純粋な古典形式のものから、流派にこだわらずに演奏者を募れる形式などを手がけ、主に舞踊作品用の委嘱を多く頂いています。
 代作品に関しては、西洋楽器と日本楽器のコラボレーション作品、種類の異なる三味線による「三絃四重奏」シリーズ、自らが専門とする中棹三味線の独奏曲など、多彩な作品が存在します。
 ライフワークとしての作曲活動はまだまだ続いてゆきます。

お稽古について

 幅広い年齢、職業の皆様に、東京、熱海、大阪、福岡の稽古所で、常磐津浄瑠璃(唄)、三味線をご教授しています。
 お稽古はご自身の大きな心の糧になり得ること、お稽古を通して日本文化全体への理解が深まること、大きな音楽の喜びを得られることをお伝えすべく、楽しくご教授を行っています。

浄瑠璃(唄)のお稽古

 常磐津節は歌舞伎と共に発展してきた音楽なので、歌舞伎の台本をそのまま演奏できる楽曲が多く存在します。
 曲中にセリフも多くあり、歌舞伎と同一のセリフを自らが手軽に上演できるという楽しみがあります。歌舞伎の上演がテレビドラマだとすると、常磐津節の上演はラジオドラマと考えて頂くとわかりやすいと思います。

三味線のお稽古

 常磐津節は中棹三味線を用います。
 中庸な音域、比較的長く続く音色など、その魅力は多いと思っています。
 文字兵衛稽古所では約8割の方が三味線を受講しています。三味線のお稽古で「江戸の音」を自分のものにできると考えています。